妊娠中に注意するべき「感染症」赤ちゃんへの影響そして予防法

高齢妊娠2015年4月24日

妊娠中に注意するべき「感染症」赤ちゃんへの影響そして予防法

妊婦が気をつけるべき感染症

「感染症」とは、ウィルスや細菌などの病原体が原因となって発症する病気の事。

人から人へうつるものもありますが、動物・食べ物・飲み物から感染するものもあります。

特に妊娠中は、免疫力が低下して感染症にかかりやすくなっています。

同時に妊娠中の初感染が、胎児に影響を与えるものもあるので、細心の注意が必要です。

そこで今回は身近なインフルエンザからトキソプラズマ症やサイトメガロウイルス、風疹やりんご病、性感染症に至るまで、妊娠中に気をつけたい感染症についてご紹介。

各症状や赤ちゃんに与える影響、予防法についてお伝えします。

3つの母子感染ルート

母子感染には次の3つのルートがあります。

1)ベビーがママのお腹で感染する「胎内感染」
  L風疹、トキソプラズマ、サイトメガロウイルス、ウイルス性肝炎など

2)分娩中にベビーが産道を通る時に感染する「産道感染」
  L性器クラミジア、B群溶血性連鎖球菌症(GBS)など

3)ママの母乳を通して感染する「母乳感染」
  Lウイルス性肝炎、HTLV-1など

風邪

妊娠中に風邪をひいて発熱しても、一般的には大事に至ることはありません。
但し、体内で細菌感染による炎症が起きた場合は注意が必要です。

≪影響≫

【肺炎やへんとうの炎症などで産生される抗炎症物質「サイトカイン」】
これが血流にのって全身に広がると、子宮収縮作用のあるプロスタグランジンの分泌を働きかけ、流産や早産につながる可能性が出てきます。

≪対処法≫

風邪を引いた時はこじらせない事が大切です。
十分な水分補給と消化のよい食事を心掛け、しっかり休養をとりましょう。

妊娠が考えられる場合は、薬は必ず産院で処方してもらって下さいね。

インフルエンザ

妊娠中にインフルエンザにかかっても、赤ちゃんに感染すると事はありません。

ただし妊娠中は症状が重症化したり、心肺合併症を起こす可能性が高くなります。
よって日本産婦人科学会では、妊娠中の予防接種を推奨しています。

予防接種の際は医師の説明をよく聞き、家族も一緒に受けることが大切です。

トキソプラズマ症

猫の排せつ物や生肉などから、トキソプラズマという原虫に感染することで起こります。
妊娠中に初めて感染すると、ベビーにも影響が生じる恐れがあります。

≪症状≫

倦怠感、発熱、筋肉痛などの風邪症状

≪影響≫

【先天性トキソプラズマ症】
運動発達や精神発達の遅れ、視力障害などの発達障害

《予防法》

1)生肉や火が十分に通っていない肉は食べない
2)肉を扱った後の台所用品はよく洗う
3)猫の排せつ物を扱う時やガーデニング等をする際は、手袋を付け後はよく手を洗う

サイトメガロウイルス

多くの乳幼児の唾液や尿に存在するウイルスで、7割位の人は子どもの頃に感染します。

感染しても特に病気を発症することはありませんが、妊娠中の初感染はベビーに様々な影響が出る可能性があります。

≪症状≫

倦怠感、発熱、喉の痛みなどの風邪症状

≪影響≫

・流産・死産のリスク高

・脳や聴力障害などが生じる可能性もあり

≪予防法≫

・子どものよだれを拭いたり、オムツを替えたりした後は、よく手を洗う

・子どもと食器を共有したり、食べ残しを食べたりする事は避ける

麻疹(はしか)・風疹(三日ばしか)

麻疹(はしか)・風疹(三日ばしか)

患者からの咳やくしゃみ等で感染します。
妊娠20週までに風疹に初感染すると、ベビーが先天性風疹症候群になる事があります。

このため、妊娠初期の検査で、風疹の免疫があるかどうかを調べます。
風疹にかかった記憶がなかったり、免疫(抗体)が十分にない女性は注意が必要です。

現在、多くの自治体では先天性風しん症候群の予防のために、主として妊娠を希望する女性を対象に、風しんの抗体検査(免疫の状態を調べるための血液検査)を無料で実施しています。

≪症状≫

1)麻疹(はしか)
風邪症状が現れ、口の中の粘膜に小さい白い斑点が出ます。
症状は10日~2週間程度でおさまります。

2)風疹(三日ばしか)
まず、耳の後ろや首などのリンパ節が腫れます。

その後、米粒からエンドウ豆ほどの大きさの淡いピンク色をした発疹が、顔や耳の後ろに現れます。

この発疹は1~2日で全身に広がり、3日程度で自然に消えていきます。
発熱を伴う場合もあります。

≪影響≫

【先天性風疹症候群】
  L難聴・白内障や緑内障・心臓疾患など

・流産・早産のリスク高

・発疹が出てから6日以内に分娩になった場合、ベビーが重症のはしかになる事も。
 この場合、新生児のケアの整った産院での出産が必要となります。

≪予防法≫

・流行時には人混みを避ける
・外出時にはマスクを着け、帰宅したら十分な手洗いを
・同居している家族全員の抗体価の検査を行い、低い場合は予防接種を
・主治医に相談のうえ、出産後は早期にワクチンを接種する

水痘(水ぼうそう)

妊娠中に感染すると重症化しやすい感染症のひとつ。
感染力が非常に強い為、免疫のないママが妊娠20週までに感染すると、ベビーにも胎内感染します。

≪症状≫

倦怠感と微熱など風邪症状が出た後、赤い発疹や水ぶくれが現れます。

≪影響≫

【先天性水痘症候群】
目の異常、四肢の低形成、大脳萎縮、発育障害など先天奇形の恐れがあります。

≪予防法≫

・流行時には人混みを避ける
・外出時にはマスクを着け、帰宅したら十分な手洗いを
・同居している家族全員の抗体価の検査を行い、低い場合は予防接種を
・主治医に相談のうえ、出産後は早期にワクチンを接種する

りんご病

伝染性紅斑といい、バルボウイルスが原因の感染症です。
妊娠20週未満で感染した場合は、胎内感染が心配されます。

≪症状≫

左右両方の頬に蝶型の紅班が現れます。
続いて、腕、お腹、太もも、お尻等にノコギリ歯状の紅斑が確認されます。

≪影響≫

・流産・早産のリスク高

・重傷になると【胎児水腫】を発症
胎児の赤血球がどんどん減少し、重傷の胎児貧血となってしまいます。
貧血が進むと胎児は全身のむくみや心不全などにより、最終的には死亡する場合もあります。

感染から1~8週間後と、かなり後になって影響が出てくる為、暫くの間経過観察が必要になります。

≪治療≫

対処療法が基本

≪予防法≫

・流行時には人混みを避ける
・外出時にはマスクを着け、帰宅したら十分な手洗いを

性器ヘルペス

単純性疱疹ウイルスによって発症する性器ヘルペス。
そして治ったあとも体内に潜伏し、抵抗力が落ちると再発する病気です。

出産までに完治していないとベビーに産道感染し、重篤な病気を引き起こします。

≪症状≫

以下のような性器やお尻に赤いブツブツやただれが出来ます。

・男性:亀頭(ペニスの先端)、包皮、陰茎体部、お尻
・女性:外陰、膣の入り口、お尻

≪影響≫

「新生児ヘルペス症候群」
抗ウィルス剤が使用可能になった現在でも約40%の新生児が死亡しています。
脳症などの後遺症を残すケースもあります。

≪治療≫

抗生剤の塗り薬や内服薬で治療しますが、初感染で出産までの1ヶ月以内に発症した場合、完治しなければ帝王切開となります。

クラミジア感染

クラミジアは現在日本で最も多い性感染症です。

≪症状≫

・男性は尿道炎を起こしやすくなります。

・女性の場合は、多少おりものが増える程度で自覚症状がほとんどありません。
 その為、気付かない内に病気が進行しているケースも少なくありません。
 妊娠中の血液検査やおりものを培養する検査で初めて感染を知るケースが多いようです。

≪影響≫

・流産・早産や異所性妊婦、不妊症などの原因になります。

・出産のときに産道感染すると、赤ちゃんが結膜炎や肺炎を起こす恐れがあります。

≪治療≫

重症化しなければ抗生物質を服用すれば完治しますが、パパと一緒に治療を受けなればなりません。

トリコモナス膣炎

トリコモナス原虫によって感染する膣炎の一種です。
主に性行為で感染しますが、トイレの便座などから感染することもあります。

≪症状≫

外陰部や膣に強いかゆみを伴い、黄緑がかったおりものが増えます。
強い匂いも発生します。

≪影響≫

胎児への影響や産道感染などはありませんが、膣や子宮頸管に炎症を起こすので、流産・早産の危険が高まります。

≪治療法≫

膣坐薬を約2週間続けます。

淋病や梅毒

どちらもコンドームの不使用によって増えている性感染症です。

1)淋病

≪症状≫

男子の場合は排尿時の痛み、女性はおりものの増加や悪臭等が見られますが、自覚症状が無い場合がほとんどです。

≪影響≫

流産・早産を引き起こしたり、異所性妊娠や不妊症を招きます。
また母子感染を起こすと、両眼を侵されるケースが多く、早期に治療しないと失明する危険性もあると言われています。

2)梅毒

≪症状≫

感染してから2~3週間後に、男性は主に亀頭に、女性は性器や外陰部に直径1cmくらいの硬いしこりや無痛性の潰瘍ができ、大腿部の付け根のリンパ腺が腫れます。

≪影響≫

流産や早産の原因になるだけでなく、子宮内で胎児に感染してしまう「先天性梅毒」により、誕生後、皮膚疾患や内臓疾患などを発症する可能性があります。

≪治療法≫

抗生物質の注射または内服薬を約2週間~1ヶ月程続けます。

いずれもパパと一緒に早めの治療が必要です。

家族単位の予防接種で免疫を

感染症を防ぐ為には、家族で予防対策に取り組む事が大切です。
可能なものは、予防接種で免疫をつけておきましょう。
但し、中には妊娠中に接種出来ないものもあります。
赤ちゃんが欲しいと思った時点で、主治医と相談することをおススメします。

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